看護師の1日のスケジュール
ICUは重篤な状態の患者さんが多く、常に忙しく動いているイメージがありますが、本当にイメージ通りなのでしょうか。ICUで働く看護師の1日のスケジュールからどのようなことをしているのか見ていきましょう。
日勤のスケジュール
病院ごとにICUの病床数や配属されている看護師の人数は違うと思いますが、日勤では大体看護師1人で1人~2人の患者さんを担当します。まずは勤務開始前に病棟に行って担当の患者さんの経過などを確認します。その後、ベッドサイドで夜勤の看護師と申し送りをして、2人で点滴などをダブルチェックします。
それが終わったら患者さんの全身を観察して、「今までの記録と変化がないか」「気になる部分がないか」を確認します。また、はじめて使用する機器があればその管理の仕方を把握したり、何か疑問があれば夜勤の看護師に質問したりします。ある程度患者さんの状態が把握できたら自分の看護プランを組み立てます。
患者さんの状態によって行うことは異なりますが、意識レベルがしっかりしている場合は保清の時間、リハビリの時間と内容、医師の診察と処置時間、食事の時間などを患者さんと一緒にプランニングしていきます。ただし、他の看護師の活動状況や急変する可能性もあるため、患者さんにとって必要な看護や優先順位をしっかり考えながらその都度、プランニングしていくことが大切です。
他の病棟と比べて特別違うことはしていませんが、ICUでは患者さんが装着している機器が多く24時間点滴をしているため、ひとつずつ慎重に処置していかなければならず時間がかかってしまいます。また、急変など予定外のことが起こればそちらを優先するため計画通りに進むことはほとんどありません。
夜勤のスケジュール
日勤に比べると多少は看護師の人数が減ってしまうため、夜勤では1人の看護師が担当する患者さんは2人~3人です。日勤同様、まずは患者さんの経過を確認して申し送りした後に点滴などをダブルチェックします。勤務開始後すぐに食事の時間になるためその準備をしたり、定時の点滴確認や処置をしたりします。夜勤は日勤と違い、患者さんにしっかり休息してもらうことが大切ですが、患者さんによっては睡眠薬が必要な人やせん妄で見守りが必要な人もいるので、経過を観察する際にしっかり情報を収集しておくことが大切です。
意識レベルがしっかりしている場合は患者さんと相談して薬を使用する時間を検討し、見守りをする場合は抑制が必要になる可能性もあるため、他の看護師とも調整します。
そうして夜を過ごし、朝になったら採血や食事の準備をします。