ICUとは何か、まずは定義や種類について学ぼう

命を預かるICUの現場

看護師のスキルが磨けるICUで働こう!

そもそもICUとは何か

そもそもICUとは何か

高度で専門的な治療が必要な患者さんの処置や治療をしているICUは看護師にも高い看護能力が求められていますが、医療の最前線で活躍できる、やりがいのある職場です。

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ICUとは

ICUとはintensive care unitの略称で、日本語では集中治療室と呼ばれています。事故や急病などで重篤な状態になった患者さんや一般病棟では管理できない高度で専門的な治療が必要な患者さん、大手術後の患者さんや自力での生命維持が難しい患者さんの治療をしています。重篤な状態の患者さんばかりなので、熟練した医師や看護師が人工呼吸器や経皮的心肺補助装置(PCPS)、大動脈内バルーンパンピング(IABP)などの医療機器を駆使しながら治療にあたっています。
また、ICUに運ばれる患者さんは複数の疾患を持っていることもあります。全身の状態を総合的に管理するためには、特定分野の知識だけではなく、様々な疾患の知識や技術が求められます。

集中治療室の種類

ICUしかない病院では分野に関係なくすべての重症患者さんを受け入れて治療していますが、規模の大きな病院では特定の分野ごとに集中治療室を次のように細分化しています。

・HCU(high care unit)
準集中治療室のことです。集中管理病棟や重症患者病棟とも呼ばれることがありますが、ICUよりも軽度の患者さんのケアをしています。
・CCU (coronary care unit)
冠疾患集中治療室のことで、循環器系や心臓血管系に特化しています。
・SCU (stroke care unit)
脳卒中に特化した集中治療室です。
・SICU(surgical intensive care unit)
外科系に特化した集中治療室です。
・NCU(neurosurgical care unit)
脳神経外科に特化した集中治療室です。
・NICU (neonatal intensive care unit)
新生児集中治療室のことです。未熟児や低出生体重児、疾患のある新生児の管理や治療をしています。中には保育器が並べられており、子宮外でも赤ちゃんが生活できるように子宮内と同じような環境を再現しながら治療しています。

ICUの設置率

ICUはどのような病院に設置されているのでしょうか。500床未満の病院のICU設置率は約7%、500床以上の設置率は約67%というデータを鑑みると、大学病院や総合病院などの大きな病院の方が高くなっていることがわかります。

ICUに関わっているのは?

ICUでは医師や看護師だけでなくセラピストなど色々な職種のスタッフが働いています。また、ICUには人工呼吸器など様々な機器がありますが、それらを管理するために臨床工学技士を配属しているところもあります。