ICUで働くデメリット
どのような職場にもメリット・デメリットがあります。ここではICUで働デメリットを紹介していきますが、重篤な患者さんが多いICUは体力的なデメリットよりも精神的なデメリットの方が高い傾向があります。
心が折れそうになる
ICUで働いた経験がある看護師なら誰でも感じることかもしれません。
ICUに入院している患者さんは重篤な状態の人ばかりです。常に命の危機と隣り合わせのため、些細なミスも取り返しがつかない重大なミスになってしまいます。「患者さんの生死は自分次第」という気持ちが強くなるため、「判断を誤って急変したらどうしよう」「上手く対処できなくて急変してしまったらどうしよう」など不安を感じることが多くなります。また、迅速な判断や対応が必要となるため、気持ちも焦ってしまいがちです。「緊張が続く」「一瞬の判断が重要」という環境に精神的な負担を感じたり、しんどい思いをしたりする人も少なくありません。
周りの反応
様々な疾患を扱っているICUで働くためにはそれなりの看護知識や技術が必要です。何もわからずオロオロしてしまったり、パニックになったりしてしまうと怒号が飛んでくることがよくあります。そのため、「患者さんが急変のときにオロオロするだけで、できないなら触らないで!と叱られた」「現場で後れを取らないようにしっかり勉強していても厳しく叱られてしまうことの方が多く、成長していると実感できない」「毎日息の詰まる思いで仕事をしていたら基本的な看護処置が上手くいかなかったりミスが増えたりして自信がなくなった」などの悩みを抱えている看護師も少なくありません。
重篤な状態の患者さんが多いICUは命に直結することが多いため、中途半端な知識や技術では対応できません。ピリピリしながら対応していることが多いので、必要以上に声を荒げてしまうのかもしれません。ですが、叱っている本人はそこまで深刻な気持ちで叱っているわけではないので、気にしないようすることが大切です。
ICUに配属されてすぐの頃は環境に慣れるので精一杯で、すぐにテキパキと動ける人は数えるほどしかいません。勉強を怠ったりミスした場合は反省するのが当然ですが、必要以上に落ち込む必要はないのです。怒号は自分を奮い立たせるエールだと気持ちを切り替えましょう。
勉強しなければならないことが多い
ICUには様々な疾患の患者さんが次々にやってくるため、対応する側の看護師には特定の分野の知識だけでなく、幅広い知識や技術が求められています。すべての患者さんに対応するためには日々の勉強が欠かせません。しかも、その量や範囲は膨大です。そのため、コツコツ勉強することが苦でない人にとっては問題ありませんが、勉強が苦手な人にとってICUは難しいでしょう。