ICUに向いている人の特徴を知ろう
幅広い知識や技術、急変対応などが身につくICUですが、看護師として働くためには何が必要で、どんなタイプの人が向いているのでしょうか。ICUに向いている看護師の特徴をまとめていきます。
細かく考えて実行できる人
ICUと一般病棟では点滴ひとつとってもやり方が大きく異なります。一般病棟では手落としで行いますが、ICUでは些細なことも生死を左右してしまうため時間ごとに体内に入った量と出た量をしっかりとカウントする必要があります。また、命に関わる機器や薬剤、デバイスなどがたくさん使われているため、「これくらいかな」と大雑把な考え方の人には向いていません。ひとつずつ丁寧に、ミスがないか確認しながら実行できる人が向いています。
メンタルが強い人
重篤な状態の患者さんが多いため、ICUは他の病棟よりも急変や亡くなる方が多い病棟です。家族のケアも看護師の仕事になるため、その場合は家族の気持ちに寄り添って落ち着くまで対応しなければなりません。しかし、現場慣れしていない看護師は患者さんが亡くなったことが受け入れられず「あのときこうしておけばよかった」と後悔したり、いつまでも悲しみを引きずったりする場合があります。
また、ICUは一瞬の判断が患者さんの生死を左右するため言い方や注意の仕方が厳しい先輩が少なくありません。自分に非がある場合、先輩の言っていることが正しくて納得できるものだと分かってはいても、「責められたこと」に強い自責の念を感じて耐えられなくなってしまう人もいます。ですが、反省ばかりしていては先へ進むことはできません。注意されても気持ちを切り替えて前を向くことができる人やメンタルの強い人が向いています。
人と接することが好きな人
ICUは患者さんだけでなく、ご家族、医師やセラピストなど様々な職種のスタッフとも関わりが深い職場のため、コミュニケーションが欠かせません。看護師の一言が患者さんのモチベーションアップにつながることもありますし、患者さんの状態に不安やストレスを抱えているご家族にとっては一番多く接する看護師が拠りどころだったりします。そのため、人と接することが好きな人や積極的にコミュニケーションが取れる人がICUに向いています。
ですが、人とコミュニケーションを取るのが不得手だからといってICUに向いていないわけではありません。コミュニケーションは日常生活の中で徐々に形成されていくものです。もし周りのスタッフや患者さんと上手くコミュニケーションが取れていないと感じているなら、周りの接し方から学んだりこちらから話しかけたり、と積極的に人と関わっていくようにしましょう。時間はかかりますが、コミュニケーションがしっかりと取れるようになります。